入院中で車イス使用の進行性核上性麻痺の夫と新千歳空港から飛行機で旅行に行ってきました。 |
2013年5月22日(水)〜5月24日(金)
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1きっかけ>2出発前と持物> |
3第一日目>4第二日目>5第三日目> |
6旅を終えて>7車イストイレ>8風景写真集 |
※いま見ているページは、「第二日目」です。
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おはよう〜!二日目5月23日(木)の志摩観光ホテルクラシック4階のお部屋から見える朝の英虞(あご)湾です。すばらしい眺め。今日もいいお天気。
↑朝食会場です。昨日は貸し切りのお部屋でしたが、今日はまた雰囲気がちがいます。ここも格式が高い感じがしました。私たちが座るテーブルは予約席になっていて、広くなっていました。
↑朝食のメニューです。和食と洋食から選べます。リュウは刻み食のため、本人の希望で和食と事前に伝えていました。刻み食は手間がかかり、すぐには対応できません。私はこの時選んだのですが、リュウと同じ和食にしました。ここをクリックすると上の写真が大きくなります。
↑こちらは私の普通食。小鉢がかわいいです。
↑こちらはリュウの刻み食。私の内容と少しちがいます。私に入っている左側にある魚がリュウにはありません。この魚は刻んでも飲み込みづらそうです。がんもどきもありません。真ん中は梅干しをすりつぶしたもの。緑のお豆もすりつぶしてありました。
↑ご飯は、リュウは「薬膳粥」。ほんのりピンクです。たしか古代米か赤米かの色です。
↑お味噌汁は、赤っぽい味噌。北海道は、白っぽい味噌なので、色が違います。
↑リュウの薬膳粥のアップ写真です。
さあみなさん(?)、ここまでの朝食の写真で気付いたことがありますか?
↑志摩観光ホテルクラシックを後にします。朝食後4階のエレベーターの前の絵画の前で、私がリュウの記念写真を写しました。とてもいい表情で、看護師長さんが「この笑顔見れただけでも旅行に行けてよかった」と言ってくださった写真が写せました。
↑「KNT!空飛ぶドクターと行くお伊勢詣りと和歌山熊野詣様 近畿日本ツーリスト」のバスの表示。さあ、熊野に向けて出発です。8時半です。
↑10時にトイレタイム。ここは、道の駅「紀伊長島マンボウ」(三重県北牟婁郡紀北町紀伊長島区東長島)です。
↑11時すぎ、ふたたびトイレタイムに三重県熊野市有馬町の道の駅みたいな施設「お綱茶屋」に寄りました。去年できたばかりの施設で、総檜作りの施設です。建物も和風ですてきでした。これは、身障者用トイレののれん。すてきで写真に写しました。
↑ここで「お綱茶屋」からとなりにある世界遺産「花の窟神社(はなのいわやじんじゃ)」に向かって歩いて行きました。リュウは車イスに乗るかどうかと聞いたら、「歩く」とのことでした。 ↑ご神体の岩のところに、無事に着きました。イザナミノミコトが祀られています。バスガイドさんが、ずっと説明をしてくれていました。
↑ご神体のよこに「絵馬石奉納所」という立て札のところがあり、白いまるい石がたくさんありました。よく見るとひとつひとつに願い事が書かれています。ご神体のくぼんだところとかにも、そのまるい石が。いろいろなところに、その絵馬石がありました。
↑こういうのを目にすると、「たいへんな思いをしているのは、自分たちだけではないんだ」という風に思います。
↑花の窟神社の参拝もおわり、ふたたびお綱茶屋の前を通りました。総ヒノキの建物がすてきで、江口さんに写真を写してもらいました。
↑創業嘉永元年の菓子処、「那智ねぼけ堂」に着き、昼食です。こちらは、私の普通食。まぐろ釜めしです。生まぐろ水揚げ高日本一という和歌山県那智勝浦港からのまぐろを使ってのものです。「大門坂」というお菓子も付いていました。
↑こちらがリュウの刻み食。釜めしの器があるのですが、中身はお粥です。しかし普通の白いお粥ではなく、地元の人がよくいただく和歌山名物の茶色い茶粥というものです。お店のお心遣いです。感謝。 病院で私が食事に付き添う時、食べることもリハビリのひとつと考えていて、あまり手助けしないようにしていますが、旅行ではストレスなく食べて欲しいと思い、私も様子をみながら積極的に手助けをしました。旅行中の食事ですが、全体を通して、三割くらいが自分で食べ、七割くらいを私が手助けしていました。ほぼ、全食完食していました。 昼食が終わると、観光バスから小型車に乗り換え、那智山に向けて出発しました。ここから、専門の女性のガイドさんも一緒です。↑左は「大門坂」という看板。右側にコンクリートのカーブが写っているのですが、ここは道路が走っているところです。大門坂は、那智山にある熊野那智大社の参道です。足が不自由な方は、下からの参道はあがれませんが、この道路の脇にくるまを停めて、道路から三段くらいどうにかあがると、参道の景色を楽しむことができるのでした(車イス用のスロープがあったら、いいな〜と思いました)。 リュウも前後ささえてもらい、ヨイショヨイショと、この石畳のうえにあがりました。私もリュウに続いてあがりました。 そして〜、
↑下を見ると、石畳の階段が。下から上にあがってくる小さい参拝客の姿が。
↑横を見ると、存在感ある樹が(この写真は私が石畳の階段を移動して写しています)。
↑のぼりの方向を見たところです(この写真は私が石畳の階段を移動して写しています)。
↑こちらものぼりの方向(この写真は私が石畳の階段を移動して写しています)。 私は、リュウに続いて、この石畳にあがり、風景を確認すると、とたんに興奮してしまいました。まず、どこかで見たことある!と第一声。映画?テレビ?ポスター?そして、空中にドアがたくさん見え、そのドアを開けに行きたくなり、リュウに「写真うつして来ていい?」とことわり、写真をうつしに行きました。まず、ひとつめのドアです。ドアを開け、あたりを見渡しました。写真をうつすいい構図を探すためです。でも、すぐに、構図は関係ないとわかり、圧倒され、感動しました。構図がすべて完成されていて、完璧でした。不完全なものがなく、この世のものとは思えません。木々の肌いろ、葉っぱのいろ、木もれ日の感じ、石畳の階段。独特の雰囲気で、そのお部屋にまるで、人格があるようでした。でも人格とは変で、風格?いや、人格としたら、どなたでしょうか。暗さや陰湿さはまったく感じなくて、だれかに包み込まれるようなあたたかさを感じました。これが世界遺産!いや世界ではなく宇宙遺産だ。私は興奮しっぱなしでした。 そうして、自分のからだを移動させて、次のドアを開けて、またあたりを見渡してみました。すると、また、完璧だと気付き、またさっきとちがう包み込むようなエネルギーを感じました。 また自分のからだを移動させて、次のドアを開けました。またちがう人格(?)を感じました。どのお部屋にもそれぞれ「意思」と確かな「存在感」があり、私は全身でそれを受け止める度に、その迫力にワッとなりました。 あまりにも興奮して、われを忘れ、リュウのことも、昨日の赤福のことも頭になかった瞬間でした。 そのことを察したリュウが、 「おお〜〜〜〜い!お〜〜〜い!」 と私の名前を呼び、おいかけてきました。実際に、呼んだのはリュウをみていてくれた江口優子さんなのですが、江口さんが代弁し、江口さんにささえられながら、リュウがおいかけてきました。 私は、われに返りました。 「リュウ、すごいね!すごいね!絵画をみているみたいだね!」 と私が言い、一緒に石畳の階段に座って休みました。 その石畳のアップの写真も写したのですが、ミクロの世界まで完璧で、そこには小宇宙が写っていました(「風景」のページにアップ予定です)。 その後、ふたたび車に乗り込み、那智山へ。
↑やったー!那智山の神社とお寺があるところに到着です。向こうに那智の滝が写っています。
↑「延命の水」がありました。この水は「那智の滝」からのものだそうです。
↑リュウ、延命の水を飲むことに挑戦です。ひとりで立っています。すぐ横には、江口優子さん。隣の手が江口さんの手です。江口さんも延命希望です。
↑出てくる水を確認し、ひしゃくにその水を入れることができました。手前に持ってきて、
↑左手をそえて、
↑水が入ったひしゃくを口まで運ぶことができました!その後、しっかり水を飲みました。江口優子さんにつづき、リュウも延命決定!やったー。
↑熊野那智大社。那智の滝近くより遷座されたのだそうです。
↑こちらは、那智山青岸渡寺。熊野那智大社側から写しています。
↑「世界遺産」を記してある石碑。
ここの那智山ですが、熊野那智大社、那智山青岸渡寺のすぐ近くまで、からだの不自由な方や特別な事情の方が通行することができる神社防災道路という有料道路を経由して行きました。しかし、そこからはすべてがフラットというわけではなく、車イスのまま移動するとなると、何段かの階段があり、すべてをまわるには困難です。上の那智山青岸渡寺を写した写真手前に階段が写っています。その写真は、熊野那智大社側から写しました。
↑那智山をあとにし、なんと、日本一の落差を誇る「那智の滝」の目の前まで行くことができました。
↑宿泊先近くの観光地、「橋杭岩」。和歌山県串本町にあります。一直線の奇岩が海に並んでいます。この時間は、17時09分。
↑弘法大師伝説も残る和歌山県の名勝「橋杭岩」。夕方。第二日目が暮れます。
↑二日目宿泊先の「串本ロイヤルホテル」に無事着きました。広いお部屋です。感激。
↑お部屋の窓からは、「橋杭岩」が。
↑広々としたベッド。ホテルの浴衣の上に、折り鶴が置いてありました。外国の方がたくさん宿泊されているのでしょうか。こちらのベッドも壁との隙間があり、リュウが寝る際、壁とのあいだに落ちないように、手伝ってもらい壁にくっつけました。
ホテルについてすぐ、露天風呂から「橋杭岩」が見えるということで、予定していた大浴場にリュウは挑戦しました。日が沈む前にです。
↑串本ロイヤルホテルの日本料理「熊野灘」でいただく夕食。こちらは、私の普通食。まずは前菜「季節の前菜五種盛り」と、造り「海の恵み五種盛り」。日本料理のコースになっています。手前前菜の真ん中の黄色い丸いのは、じゃがいもで種類は「インカのめざめ」とのことです。「北海道のみなさんようこそ」と歓迎された気持ちになりました。
↑こちらがリュウの和食です。
↑蓋物「穴子白和え蒸し 菜の花と筍の餡かけ」。こちらは私の普通食。
↑蓋物「穴子白和え蒸し 菜の花と筍の餡かけ」。こちらはリュウの刻み食。
↑私の方のデザート「季節のデザート」。
↑リュウの方のデザート「季節のデザート」。緑のお豆がなく、スポンジ、苺は刻んであります。
胸いっぱいの夕食もおわりました。第一日目と同じようにマクラを二つお借りし、リュウは頭を高くして、就寝してもらいました。 |
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江口優子さんの会社 ALOHA OLA(アロハ オラ)のホームページはこちら(←クリックしてください)です。 |
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